海外評

シドニー・モーニング・ヘラルド Sydney Morning Herald(2010/3/9付)

整然とした行動、厳格な服従は日本を長きにわたって支える労働文化の一部であった。
規律という「正しい」態度は信頼関係を厚くし、我々が持ち得なかった経済的奇跡を生みだしてきた。

主人公である田中哲朗は、沖電気工業の八王子工場でエンジニゕとして勤務していたが、新しい経営体制が敷かれた際、反旗を翻した。会社の新方針は、社員に揺るぎない忠誠心を示させるものであった。
これに対する彼の態度はNO。あらたな方針の一つであるラジオ体操への参加を拒否するとともにその他の愚かな方針にも反対し、不当解雇された労働者のために立ち上がった。
これに対し会社は遠方への人事異動で応酬するが、彼はこれも拒否したため解雇された。

25年間、彼は職場内で同じく労働者の権利を侵害されている人たちに向けてインスピレーションを与えるべく、工場の正門の外でパフォーマンスを続けている。決意を持ったひとりの男が、日本に変化をもたらすにちがいない。

ザ・オーストラリアン The Australian (2010/3/6付)

田中哲朗は、社員の権利保障の代弁者となり、職場で必須とされたラジオ体操への参加を拒否するまでは沖電気工業のエンジニアだった。

遠隔地への人事異動を拒否して解雇されたが、以来25年間、同社の正門で毎日抗議している。
それはまるで頑強な風車を一人で傾けようとしているかのようだ。オーストラリアの映画監督マリー・デロフスキーは、「適合」「服従」に支えられた日本文化において、従業員の権利獲得という文脈の中で、彼のストーリーを見事に写し出している。

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2011年7月2日(土曜日)より新宿・K'sシネマにて