SF・ミーツ・ドキュメンタリー!

「BACK IN TIME(バック・イン・タイム)」

Dr.G.Hotter(SF映画研究家)

このタイトルを見てピンときた方。あなたはSF好きか80‘S世代かどっちかの方でしょう。2015年10月21日はSFマニアにとっては極めて重要な日だった。というのも、かのSF映画でイムトラベルものの金字塔「バック・トゥ・ザ・フューチャー」(以下BTTF)と大いに関係にある日だったのだ。

BTTFは3部作でPART1は高校生のマーティが、発明家ドクの制作した自動車型タイムマシーン「デロリアン」に乗って1985年から30年昔の1955年に戻ってしまい、若い時の両親に会ったり、すったもんだしながら何とか元の時代に戻ろうとする話。PART2は1985年から30年後の2015年の未来に行ってまたすったもんだする話。PART3は開拓時代の1885年に戻ってすった...何度も言わすなよという話。

という事でこのPART2でマーティが向かった日が2015年10月21日だったのだあ!!PART2は1989年制作の映画だったから、そこから25年ぐらい経って現実の未来が訪れたという訳だ。筆者はバリバリの80’S世代だからとても感慨深い。PART1の時は中高生だった。今は中年だが頭の中はまだ中2ぐらいである。

さてこの30年におけるBTTFの影響は凄まじく、この映画の後、ありとあらゆるタイムトラベル映画が粗製乱造された。中年主婦が高校生時代の過去に戻る「ペギースーの結婚」(どう見ても登場人物が高校生には見えないが。)は話も似た感じだったし、その後の日本映画のSFと言えば、乱暴な言い方をすると怪獣ものかタイムトラベルものしか無いのでは?という印象だ。(個人の見解。)勿論、中には傑作もあるが、いずれにせよ現在までBTTFを超える作品はない。(個人の見解。)この作品は練り上げられた脚本や話のテンポ、荒唐無稽なガジェットの楽しさ、若い両親に会うというノスタルジックな展開などすべてが素晴らしい。ハインラインの小説「夏への扉」に似ているという意見もあったが、「気のせいでしょ」と言っておこう。BTTFは子供から大人まで世界中で愛され、テーマパークのアトラクション(「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」)にすらなっている。

30年後のこの日に向けて世界中の企業が映画に登場したアイテムを実用化したり、商品化したりしている。空飛ぶスケボー「ホバーボード」を開発したり、自動靴ひも調整機能付きスニーカー、ホログラフィックディスプレイ、果ては(実用段階じゃないと思うけど)空飛ぶ車を開発したメーカーもある。ペプシは映画に登場するドリンク「ペプシパーフェクト」を限定発売する。

この盛り上がりの中、公開となるのがR・ゼメキス監督や主演のマイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、リー・トンプソンらのインタビューで制作の舞台裏を描くドキュメンタリー、「バック・イン・タイム」という訳だ。BTTFが後世に与えた影響や、タイムマシーンとして登場した「デロリアン」について、また21世紀にBTTFの世界がどこまで実現しているかの検証もしている。

併せてBTTFのDVD(Blu-ray)BOXもメイキングやアトラクション「バック・トゥ・ザ・フューチャー・ザ・ライド」の映像など特典たっぷりで2015年10月21日に発売されたから、これも要チェックだ。

最後に「バック・イン・タイム」とはロック・グループのヒューイ・ルイス&ザ・ニュースが歌う映画の挿入歌のタイトルである。それが一番80‘Sだなあ。

※2015年発行サポーター通信の原稿を一部修正

「バック・イン・タイム」(2015年)
監督:ジェイソン・アーロン
出演:マイケル・J・フォックス、クリストファー・ロイド、ロバート・ゼメキス
95分

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